スティーブズ (2)

読書

というわけで、アップル・コンピュータ創業の頃の若き2人のスティーブをモデルとしたマンガ「スティーブズ」第2巻である。

いよいよ創業したアップル・コンピュータ社が伝説の名機「Apple ][」をひっさげて業界に殴りこみをかけるハナシである。迎え撃つ業界の重鎮たちもコモドール創業者ジャック・トラミエルはじめくせもの揃い。

開催されたウェストコーストコンピューターフェア (WCCF) という西海岸初のコンピューターのビジネスショウに、メンバー全員で殴りこみをかける様はまさに「ONE PIECE」とか「銀魂」とかのクライマックスシーンのごとくで、熱血でカッコイイ (いや銀魂はないだろうというツッコミは甘受いたしますよ)。

そしてもちろん、強力なライバルも登場する。スティーブ・ジョブズスティーブ・ウォズニアックとくれば、忘れてはいけない第3の男、ビル・ゲイツの登場である。実はこの2巻はほぼゲイツの独壇場だ。

自分のエンジニアリング的アイディアを投入していきたいウォズ、自分がほしいものを主に美術的な面で追求していくジョブズ、そして自分の書いたコトバ (Microsoft BASIC) をあらゆるあまねく世界に広めようとするゲイツ。

かつて変人揃いだったパーソナルコンピューターの黎明期には、この3人のエキセントリックな男たちが変人の頂点にいたのは間違いない。

ジョブズとゲイツが後に因縁となるであろう初「現実弯曲フィールド」対決を繰り広げている中、そうとは知らないウォズとアレン (ポール・アレン;Microsoftのもうひとりの創業者) が技術談義に花を咲かせているというのも面白い。これはたぶん実際にはなかったことなんじゃないかな??

また、ちょうどタイミングよくアレン氏が戦艦武蔵を発見したというニュースがつい先日あったけれども、それについても原作者がコラムでとりあげられているのもなんともタイムリーでおもしろい。

そういえば、第1巻第1話の冒頭は1984年の伝説のMacintosh発表のプレゼンのシーンだったので、このマンガはそこまでなのかなーと思っていたのだけれども、CEOのマイク・マークラが (そういえばこのマンガでは初代CEOのマイケル・スコットは出てこないのな) ジョブズはいつか失敗するのではないかと心配しているシーンがあることからして、ジョブズがアップルを追われてネクストを創設する時まで続くんじゃないか感が出てきた。楽しみに待ちたい。

ところで、これ、アニメ化はまだですか。

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