前にも書いたけれども、図書館でいわいる自己啓発本的なのを借りてきて、「うはは、そんなわけねー」などと言いながら読むのが最近の楽しみの1つだったりする。どんなつまらない本でも1節ぐらいは結構いいこと書いてあるものだし、どんなにおもしろい本でも結局記憶に残ってるのは1節ぐらいしかないもので。
で、この本。これも自己啓発系の本といえばそうなのだけれど、ちょっと毛色が違う。
自己啓発本のたぐいでよくいわれているようなことは本当に根拠があるのかあるのか?
「どこそこの実験で証明された」というのは本当なのか?
よくいわれている「どこそこの実験で」というのが、実はほとんど記録が残っておらず、実験したのに記録が残っていないなんてことは大学や研究施設であるはずもなく、つまり多くが単なる都市伝説なんだそうである。
それを踏まえた上で、さらに「どこそこの実験で証明された」というのがちゃんと記録にのこってるものを集めた、もうちょっと科学的っぽい自己啓発書である。
結果的にはあんまりびっくりするような、魔法の杖のようなことは書かれていないのだけれどもね。
著者のリチャード・ワイズマンというひとは大学の心理学者だけれども、若い頃にはマジシャンだったそうで、超常現象を否定するテレビ番組に出たりして、なかなかおもしろげなひとらしい。
で、この本は、いわいるそーゆーオカルトと自己啓発を同じようなものとみて、検証している本なのだけれど、「ほーらそんなの嘘っぱちじゃん」という論調ではなく、むしろそういったいろいろに対して愛情深く、しかしきっぱりと判断をくだしているところがとても好感をもてる。
どうでもいいんだけど、英語文書の日本語訳がたいへ読みづらいのは言語ののもつ情報量の違いなんだろうか。
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